最近「ITサポート事務」ってよく聞くけど、どんな仕事なんだろう。
IT業界は男性社会のイメージだけど女性にもできるの?
「女性歓迎」の求人も多いようだけど、産休育休は取れるの?
育児との両立はできる?
結婚や出産をしても仕事を続けたい女性なら気になりますよね。
そんな疑問にお答えします!
この記事では、ITサポート事務は女性におすすめの仕事なのか、実際にITサポート事務として産休育休を取得し復帰した私の経験をもとに解説いたします。
ITサポート事務ってどんな仕事?
一言で言うと、「一般事務兼エンジニア」です。
いわゆる「一般事務」は電話や来客対応、パソコンでのデータ入力や書類作成など社内で業務にあたります。
一方、「ITサポート事務」は一般事務に加え、ExcelやWordを使用した書類作成やシステム開発等のプロジェクトサポートなどITに関する事務を担当します。
そしてほとんどが客先に常駐しての勤務となります。
未経験でもできる?
ITって難しそうで不安なんだけど、未経験でもできるの?
ITに苦手意識がなければ、未経験でも大丈夫!
最初は聞き慣れないIT用語に戸惑うこともあるかも知れないけど、
一つずつ覚えていけばOK。私も異業種から未経験で転職したよ。
私が実際に経験したITサポート事務の仕事内容がこちら
- 会議のスケジュール調整、議事録作成
- ソフトウェアのインストール申請
- 社内システムの運用、マニュアル作成、問い合わせ対応
- ブラウザテスト
- データベースの運用
ちなみに求人に「ITサポート事務」ではなく「ITエンジニア」や「システムエンジニア」と記載してあった場合でも、未経験の場合はITサポート事務の業務から始めることが多いです。
産休・育休は取れるのか?
産休も育休も取得はできます。
基本的に産休は雇用形態を問わず全ての労働者に認められている権利で、育休は条件(1年以上の雇用など)を満たしている場合に取得できます。
が、ぶっちゃけ会社によると思います。。。
そもそもIT業界は男性が多いので、産休・育休は制度としては存在しながらも実際に利用したことのある人はいない、ということも珍しくないです。
私の所属していた会社もそうだったので、社内での産休・育休取得者第1号となりました。
入社時点でゆくゆくは子供を希望しているので産休育休を取得したい!と根回ししていました。
計画的。。。
確実に産休・育休を取得したければ、妊娠を希望している時点で自社の制度を確認しておくのがベストです。もし制度が存在していなければ導入をお願いするか、産休・育休制度のある会社への転職を検討しましょう。
育児との両立はできる?
結論から言うと、育児をしながらITサポート事務として働くことはかなり難しいです。
私は復帰こそしたものの結局1年半で退職しました。
なぜ育児をしながらだと難しいのか?
それは先ほど「ITサポート事務ってどんな仕事?」の部分に記載した通り、ITサポート事務のほとんどが自社ではなく客先常駐というスタイルで働くことになるからです。
育児をしながら働く場合、時短勤務や家から近いなど勤務条件を重視する人が多いかと思います。
しかし客先常駐の現場は基本的に時短勤務の案件はありません。また勤務地に関しては完全に運です。自分のスキルに合うかつ自宅に近い現場が見つかればラッキーですが、都合よく見つかる保証はありません。
私は復帰後、複数の客先に常駐しましたが条件はいずれも下記です。
- 勤務時間:1日8時間
- 通勤時間:片道1時間
- リモートワーク:なし 全日出社
- 残業:基本的になし
一見悪くなさそうですが、子供を抱えながらこの条件はか〜な〜りキツかったです。
毎日時間に追われる生活で体力的にも精神的にも余裕ゼロでした。
ただ、客先の中には時短勤務は相談可能だよというところもありました。
最初はフルタイムで勤務し、仕事で客先の信頼を得られれば勤務条件は交渉できる可能性ありです。
つまり本当のところは客先次第!良い現場に運よく巡り会えれば希望の条件で働くことができるかもしれません。
産休前に働いていた現場が良い環境だったから戻りたいんだけど可能?
これも客先次第になるかと思います。
育休復帰のタイミングで元のポジションに空きがあれば可能かもしれません。しかし「戻ってきて欲しい」と言われていても、IT業界の流れは早いです。休んでいるうちにITサポート事務の仕事が自動化されていたりポジションがなくなっていた、なんてことも予想できます。
あまり期待しすぎない方が良いでしょう。ちなみに私は戻れませんでした。まあ私のスキルの問題というのもありますが…
将来性はある?
将来性は正直微妙…です。
IT業界自体は発展しており、人材の需要は増加傾向です。
しかしそれはITスキルのある人材に限ります。専門知識がなくともできるITサポート事務の仕事は、同じレベルのスキルの人がいれば若い人が選ばれます。つまり年齢を重ねるほど仕事がなくなります。30代半ば以降は厳しいでしょう。
ですからITサポート事務を長く続けていくのはあまり現実的とは言えません。
ではITサポート事務が将来IT業界で働き続けるためにはどうしたら良いの?
現状の選択肢は1択、「ITエンジニアになる」です。
ITサポート事務をしながらとにかくIT技術を身につけましょう。ネットワークやデータベース、プログラミングなど色々ありますが自分が興味を持って学べる分野が良いと思います。
現場で働きながら学べるならばそれが1番ですが、客先常駐は「案件ガチャ」と言われるように客先によって仕事内容が全く違います。
運が悪いと簡単な単純作業ばかりで全く技術が身につかない現場へ配属されますので、自分で努力してください。どんなに良い現場だったとしても、本人の努力なしに技術は身につきません。自ら勉強しましょう。
そして技術を磨いたら客先常駐以外の会社に転職しましょう。
特に社内SEは自社での開発や運用業務なので、スケジュールや業務量がある程度調整でき、家庭と仕事を両立したい女性に人気です。技術さえあればフリーランスという選択もあります。
また、稀なパターンだとは思いますが自社の事務を担当するというのもアリです。
自社の総務や経理事務など、社内の事務を担当できないか確認してみましょう。
ITサポート事務というよりは一般事務となるかも知れませんが、普通の企業の一般事務よりはIT用語などに触れる機会は多いと思います。こちらも社内での業務のためポジションさえ空いていれば女性におすすめです。
ITサポート事務のスキルアップとしてマネジメントスキルを身につける、などと記載している記事がよくありますが、ただ客先でITサポート事務をしているだけでマネジメント能力が身に付くことはないでしょう。ITスキルもないのにマネジメントは無理があります。まずはITスキルを身につけてからです。
結局ITサポート事務は女性におすすめ?
将来的にエンジニアになりたい!という目標があれば入門としては良いと思います。
ですが、エンジニアになりたい訳ではないけどIT業界に入ってみたい、事務くらいならできるかも、、
という人にはおすすめはしません。
特に女性の場合、結婚、妊娠出産、育児によりライフスタイルが大きく変わります。女性が働き続けるには勤務環境はとても大切です。そうなると客先常駐という勤務スタイルは非常にネックなのです…
とは言え仕事内容自体は悪くなく、客先での環境に恵まれ楽しく働けていた時期もあります。もう少し勤務環境が整っていれば今も続けていた、、、かもしれません。
おわりに
ITサポート事務に挑戦しようと思っているなら、自分が将来的にどうなりたいのかよく考えてみてください。
ITエンジニアは比較的働きやすい職種と言われています。技術さえあれば一度職場を離れても復帰しやすく、リモートワークも可能で給与水準も高いです。
私はITエンジニアにはなれませんでしたが、
目指す価値はある職業だと思いますよ!
- ITサポート事務の仕事は一般事務兼エンジニア
- 産休育休は取得できてもその後働き続けるのは難しい
- IT業界で働き続けたければエンジニアになろう!
- ITサポート事務は現状、女性におすすめとはいえない